2010年9月20日月曜日

北尾吉孝さんの「今日の論語」まとめ(1)~(30)

北尾吉孝さんの「今日の論語」まとめ(1)~(30)

SBIホールディングス株式会社代表取締役CEOである、北尾吉孝さん( @yoshitaka_kitao )が毎日 twitter でつぶやかれてた「今日の論語」が一巡されたようなので、ここでちょっとまとめてみました。
(注:togetter ではありません。また、私が読みやすいように一部編集されてます。twitter でポストされたそのままではありませんのでご了承ください)

2010年2月8日(第1回)~ 3月19日(第30回)まで


今日の論語(1)「巧言(こうげん)令色(れいしょく)、鮮(すく)なし仁」
巧みな言葉を遣い、顔色をよくして人のきげんをとるのは、仁者の心に欠ける、という意味です。

今日の論語(2)「人の己を知らざることを患(うれ)えず、人を知らざることを患う」
人が自分を認めてくれないのを心配するより、自分が人を知らないことの方を心配せよ、という意味です。

今日の論語(3)「朝(あした)に道を聞かば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり」
朝に真の道を悟ることができたら、その晩死んでも本望だ、という意味です。

今日の論語(4)「利に放(よ)りて行えば、怨(うら)み多し」
利害ばかりで行動すれば、必ずや多くの怨恨が生まれるだろう、という意味です。

今日の論語(5)「位(くらい)なきことを患(うれ)えず、立つ所以を患う。己を知ること莫きを患えず、知らるべきことを為すを求む。」
官位のないのを憂えず、官位に適した資質があるかないかを心配するべきだ。人が自分を認めないのを恐れてはならないが、人が認めてくれる才能に値するかどうかを追究せよ、という意味です。

今日の論語(6)「父母の年は知らざるべからず。一(いつ)は即ち以て喜び、一は即ち以て懼(おそ)る」
父母の年は、子供として覚えていなければならない。一つには長寿を喜び、一つには老いるのを心配するためである、という意味です。

今日の論語(7)「賢(けん)を見ては斉(ひと)しからんことを思い、不賢(ふけん)を見ては内に自ら省みる」
賢徳な人に会えば自分もそうありたいと思い、愚劣な者に会えば心の中で自らを省みるものだ、という意味です。

今日の論語(8)「古者(こしゃ)、言(げん)をこれ出(いだ)さざるは、躬(み)の逮(およ)ばざるを恥じてなり」
昔の君子が軽々しく言葉を出さなかったのは、自分の行いがそれに及ばないことを恥じてのことである、という意味です。

今日の論語(9)「約(やく)を以ってこれを失する者は、鮮(すく)なし」
自らを戒めて失敗する人はほとんどいない、という意味です。

今日の論語(10)「君子は言(げん)に訥(とつ)にして、行(こう)に敏(びん)ならんと欲す」
君子は言葉がゆったりして慎み深くても、素早く実行しなくてはならない、という意味です。

今日の論語(11)「先ず其(そ)の言(げん)を行い、而(しか)して後(のち)にこれに従う」
まず実行することで、言葉はその次で、最後までやり遂げることだ、という意味です。

今日の論語(12)「君子は周(しゅう)して比(ひ)せず、小人は比して周せず」
君子は誰とでも親しみ合うが、お互いに馴れ合うことはない。小人はお互いに馴れ合うが、誰とも親しみ合うことはない、という意味です。

今日の論語(13)「学んで思わざれば則(すなわ)ち罔(くら)し。思うて学ばざれば即ち殆(あやう)し」
学んでも自分で考えなければ、茫漠とした中に陥ってしまう、空想だけして学ばなければ、誤って不正の道に入ってしまう、という意味です。

今日の論語(14)「之(こ)れを知るを之れを知ると為(な)し、知らざるを知らずと為せ。是(こ)れ知れるなり」
知っていることは知っているとし、知らないことは知らないと認める。それが、ほんとうに知っているということだ、という意味です。

今日の論語(15)「異端を攻むるは、斯れ害のみ」
学問・技術などで、すべて正道をはずれたものを異端という。そして、この異端をも考究するのは、結局益よりも害が多い、という意味です。

今日の論語(16)「多くを聞いて疑わしきを闕(か)き、慎みて其の余を言えば、即ち、尤(とが)め寡(すく)なし」
できる限り多くの教えを聞き、それを自分が口にする時は真に納得できることに限り、他は口外することは慎むがよい、そうすれば、人から咎めを受けることも少なくてすむ、という意味です。

今日の論語(17)「直きを挙げて、諸(こ)れを枉(ま)がれるに錯(お)けば、則(すなわ)ち民服す」
正しい者を取り立てて人の上におけば、人民にせよ、部下にせよ、おのずから正しくなり、心服するに至るであろう、という意味です。

今日の論語(18)「善を挙げて不能を教うれば、則(すなわ)ち勧む」
善政をしこうと思うならば、まずよき人材を登用せよ。次には、無能の人々をも教え導いて、成績をあげさせるように導くがよい、という意味です。

今日の論語(19)「人にして信なくんば、其の可なるを知らざるなり」
人間関係、人間の社会は信義に基づいて成り立っている。信義なくしては人間関係も社会も成立しない、という意味です。

今日の論語(20)「義を見て為さざるは、勇なきなり」
こうするのが、あるいは、こういうのが人間として正しい道だと知りながら、自分の利益のため、または保身のために、あえてそうしない。それをわたしは勇気がない者という、という意味です。

今日の論語(21)「絵の事は素(そ)より後(のち)にす」
絵画においては、まず下地をよくすることで、色彩を施すのはそのあとのことだ。転じて、身を飾るよりも、まず修養につとめ、心の誠をもって根本とせよ、という意味です。

今日の論語(22)「君は臣を使うに礼を以てす」
上に立つものは、下に対するにまず礼を守る心がけを第一とせよ。このことが失われたら、社会はうまく成り立たない、という意味です。

今日の論語(23)「位(くらい)なきを患(うれ)えずして、立つ所以(ゆえん)を患う」
地位が得られないことを思いわずらうよりも、地位につくに足る実力を身につけるように努力することだ。

今日の論語(24)「君子は義に喩(さと)り、小人(しょうじん)は利に喩る」
物事を処理するにあたって、君子の頭にまず浮かぶのは、自分の行動が義にかなっているかどうかということであり、小人の考えることは、まず損得である。

今日の論語(25)「行(ゆ)くに径(こみち)に由(よ)らず」
大道をまっすぐに進めばよい。近道と見えても小道はやがて行き詰る。

今日の論語(26)「下問(かもん)を恥じず」
自分より年下の人にでも、地位の下の人にでも、ものを聞き、教えをこうことを、恥じてはならない、という意味です。

今日の論語(27)「久しくして之れを敬す」
交友の道はとかくなれるに従って、ぞんざいになりがちだ。長くつき合って、いっそう尊敬し合うあいだがらでありたい、という意味です。

今日の論語(28)「其の知には及ぶべし。其の愚には及ぶべからず」
知者としてふるまうことはやさしい。だが、平凡なおろかな人間としてふるまうことは、容易なわざではない、という意味です。

今日の論語(29)「善を伐(ほこ)ることなく、労を施すことなからん」
どんなによい行ないをしても、それを鼻にかけない。骨の折れる仕事は他人におしつけない、という意味です。

今日の論語(30)「怒りを遷さず、過ちを弐(ふたた)びせず」
腹が立っても、胸におさめて、その怒りを他の人、他のことに移さない。あやまちは二度くりかえさない、という意味です。


つづく

※「今日の論語」まとめ
2010年2月8日(第1回)~ 3月19日(第30回)まで
2010年3月21日(第31回)~ 4月30日(第60回)まで
2010年5月6日(第61回)~ 6月16日(第90回)まで
2010年6月17日(第91回)~ 7月29日(第120回)まで
2010年7月30日(第121回)~ 8月20日(第136回)まで