2010年9月23日木曜日

北尾吉孝さんの「今日の論語」まとめ(61)~(90)

北尾吉孝さんの「今日の論語」まとめ(61)~(90)

SBIホールディングス株式会社代表取締役CEOである、北尾吉孝さん( @yoshitaka_kitao )が毎日 twitter でつぶやかれてた「今日の論語」が一巡されたようなので、ここでちょっとまとめてみました。
(注:togetter ではありません。また、私が読みやすいように一部編集されてます。twitter でポストされたそのままではありませんのでご了承ください)

2010年5月6日(第61回)~ 6月16日(第90回)まで


今日の論語(61)「未(いま)だ生をしらず、いずくんぞ死を知らん」
まだ、生きている人間の道さえ知らない者が、どうして死のこと、死んでからのことが分かろうか。死を知ろうとする前にまず生を知らないといけない。

今日の論語(62)「過(す)ぎたるは猶(な)お及(およ)ばざるがごとし」
何事も、ゆき過ぎるのは及ばないのと同じことだ。ようは中庸が大事だということです。

今日の論語(63)「所謂(いわゆる)大臣とは、道を以って君に事(つか)え、 不可なれば即(すなわ)ち止(や)む」
大臣とは正道をもって主君に仕え、もしそれが通用しなかったら職を辞すべきである。

今日の論語(64)「己(おのれ)に克(か)ちて礼に復(かえ)る」
私欲にうちかって自我を没し、節度を守り、言動を礼に合致させる。之が仁の道だ。

今日の論語(65)「内に省(かえり)みて疾(やま)しからずんば、夫(そ)れ何をか憂(うれ)え何をか懼(おそ)れん」
省みてやましさがなければ、人は心配することもおそれることもない。

今日の論語(66)「死生命あり、富貴天にあり」
生きるか死ぬか、偉くなるか金持ちになるか、これら全て天命であって、個人がどうすることも出来ないことだ。

今日の論語(67)「四海(しかい)の内(うち)、皆(みな)兄弟(けいてい)なり」
人に対して謙虚で礼儀正しく、真心をつくしてつきあえば、世の中の人は、皆兄弟です。

今日の論語(68)「民(たみ)、信(しん)なくんば立(た)たず」
信は社会存立の基礎であり、これがなくては国家も社会も成り立たない。為政者に対する不信、人間への不信、夫婦親子への不信、友人への不信等々不信に終始するなら人はこの世に生きていけない。

今日の論語(69)「君子は人の美(び)を成す」
徳のある人は人の欠点を取り立てることなく、その人を助けてその人の長所を伸ばし、善事を成し遂げさせるものだ。

今日の論語(70)「政は正なり」
政治の要諦(ようてい)は正しいことを行うことにある。

今日の論語(71)「其(そ)の悪(あく)を攻(せ)めて、人の悪を攻(せ)むるなし」
自らの悪い点をとことん責めて、他人の悪い点については寛大な態度とる。之で心中にある悪を取り除けるのではないか?

今日の論語(72)「君子は其(そ)の知らざるところに於(おい)ては、蓋(けだ)し闕如(けつじょ)す」
君子は自分が知らないことは、知ったかぶりをしないで黙(だま)っているものだ。

今日の論語(73)「其の身正しければ、令せざれども行わる。其の身正しからざれば、令すと雖(いえど)も従わず」
為政者自らが自分の行動を正しくすれば、命令を発しなくても事は自然と立派に遂行される。逆に行いが正しくないと、何度命令を下されても、誰もそれに従わない。

今日の論語(74)「苟(いやし)くも其の身を正しくせば、政(まつりごと)に従うに於いてか何かあらん。其の身を正すこと能(あた)わずんば、人を正すを如何せん」
もし為政者が自らを正しくすれば、国を治めるのに何の困難があろう?正しくすることができないで、どうして人を正すことができようか。

今日の論語(75)「近き者説(よろこ)べば、遠き者来たらん」
国を治めるには、まず近くの者に満足を与えるようにつとめるべきである。近くの者がよろこべば、遠くの者も、慕って集まり服従するであろう。

今日の論語(76)「速(すみや)かならんことを欲すれば、則(すなわ)ち達せず」
急ぎすぎてはならない。急ぎすぎると、結局目的は達せられない。

今日の論語(77)「小利(しょうり)を見れば、則(すなわ)ち大事(だいじ)成らず」
目先の小さな利益だけにとらわれると、大事を達成することはできない。

今日の論語(78)「己(おの)れを行なうに恥あり」
士とは、自分の行動に対して恥を知るものである。

今日の論語(79)「言必ず信、行い必ず果。硜硜(こうこう)然たる小人(しょうじん)なるかな」
言ったことは必ず守り、やるべきことは最後までやり抜く。これは士としてもつべき立派な資質ではあるが、それだけであれば、浅薄で人間として小さい。

今日の論語(80)「君子は和(わ)して同(どう)ぜず、小人(しょうじん)は同じて和せず」
君子は調和をとっても同調して徒党は組まないが、小人は徒党を組んで同調しない。(付和雷同の語源である)

今日の論語(81)「君子は事(つか)え易くして説(よろこ)ばしめ難し」
君子にはえこひいきがないから、仕えて仕えやすい。しかし、君子は小人のように、道理にかなっていない利欲は喜ばないから、喜ばせることが難しいものだ。

今日の論語(82)「君子は泰(ゆた)かにして驕(おご)らず、小人は驕りて泰ならず」
君子は自分に修めるところ深く確固たる信念もあり、物腰が静かで落ち着きがあって悠然としているが、小人は傲慢で落ち着きがない。

今日の論語(83)「剛毅(ごうき)木訥(ぼくとつ)、仁に近し」
意志が堅固で、果敢によくことを行い、しかも飾り気がなく素朴である、このような人は仁者に近い。

今日の論語(84)「徳ある者は必ず言あり。言ある者は必ずしも徳あらず」
道徳を身につけた人は、必ず筋道が通った立派な言葉を発する。しかし、口で立派なことを言う人が、かならずしも有徳の人とはかぎらない。

今日の論語(85)「仁者(じんしゃ)は必ず勇あり。勇者は必ずしも仁あらず」
仁徳のある人は心に患(うれ)いがなく自信があるから、必ず義を見れば行なう勇気がある。勇敢な人はときに血気にはやることもあって、必ずしも仁徳があるとは限らない。

今日の論語(86)「貧しくして怨むこと無きは難く、富みて驕ること無きは易し」
貧しいと、とかく世を怨(うら)み、他人をとがめがちである。だから貧しくても怨み言を言わないのは、非常に難しい。これに比し、富んでも傲慢にならないのは簡単なことである。

今日の論語(87)「利を見ては義を思い、危(あや)うきを見ては命を授(さず)く」
利益を目の前にしてもその利が義にかなったものかを考え、災難に遭遇したら敢然と命を投げ出す。

今日の論語(88)「君子は上達(じょうたつ)し、小人(しょうじん)は下達(かたつ)す」
君子は一歩一歩向上し高明の域に達し、小人は下に向かって利欲に志して下落していく。

今日の論語(89)「古(いにしえ)の学者は己(おの)れの為にし、今の学者は人の為にす」
昔の学者は自分の修養のために学問をした。今の学者は世間の評判や名誉を求めて学んでいる。

今日の論語(90)「君子は思うこと其(そ)の位(くらい)を出(い)でず」
君子は自分のおかれた立場に忠実で自分の本分を超えない。自分の職責には透徹した使命感を持つが、他人のことにむやみに手を出したり、口を挟んだりしない。


つづく

※「今日の論語」まとめ
2010年2月8日(第1回)~ 3月19日(第30回)まで
2010年3月21日(第31回)~ 4月30日(第60回)まで
2010年5月6日(第61回)~ 6月16日(第90回)まで
2010年6月17日(第91回)~ 7月29日(第120回)まで
2010年7月30日(第121回)~ 8月20日(第136回)まで