2010年4月20日火曜日

「アナログデバイド」(造語)

唐突ですが、私は「デジタルデバイド」という言葉があまり好きではありません。

「デジタルデバイド」とは?

 デジタルデバイドとは、パソコンやインターネットなどの情報技術(IT)を使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる、待遇や貧富、機会の格差。個人間の格差の他に、国家間、地域間の格差を指す場合もある。
 若者や高学歴者、高所得者などが情報技術を活用してますます高収入や雇用を手にする一方、コンピュータを使いこなせない高齢者や貧困のため情報機器を入手できない人々は、より一層困難な状況に追い込まれる。いわば、情報技術が社会的な格差を拡大、固定化する現象がデジタルデバイドである。(e-Words より抜粋)


この言葉を頻繁に使う人は(完全に個人的な主観となってしまいますが)「上から目線」のような気がしてしまいます。自分は弱者に対して手を差し伸べていますか?シルバーシートを譲る感覚で代わりに目や手となっていますか?と思ってしまいます。

デジタル格差が拡がるというのは、リアルな社会で言うと「速くなるエスカレーター」とか「椅子がなくなる通勤時の電車」に近いのではないでしょうか?あると便利だけど高齢者や慣れてない人にはすごく困ることになります。そういう場合は速いエスカレーターの隣にはゆっくりとしたエスカレーターが設置されてたりするように、便利なデジタルガジェットが出る時には、それを使いこなせない人の事も考えた対応策も出すべきだというのが私の持論です。

デジタルデバイスを作るメーカーがもっと優しければ、それらを使う人たちがもっと優しければ、このような言葉は生まれなかったのではないかと思う事もあります。

ただ、そうは言っても世の中の進化を止めたいとは思ってませんし、便利になる事は良い事だと思ってます。

そこでちょっと別の視点から「上から目線」のイメージを和らげられないか?と考えて下の言葉を作ってみました。

「アナログデバイド」

デジタルデバイドの対となる言葉です(もちろん造語です)。

デジタルを使いこなせる人が増えてますが、逆にアナログ的な事をできなくなくなってきている人もいるのではないでしょうか?例えば、

  • 手紙が書けない、書き方が分からない
  • あいさつができない
  • 隣人と会話をした事がない

など。

当然ですが世の中デジタルだけでは生きていけません。デジタルな世界で有利な立場にいてもアナログな世界の能力が伴ってないと社会的格差を受ける可能性があります。

具体的には

  • コミュニケーションがとれない為、上司に認めてもらえない
  • ヒアリングが上手くない為、営業の受注率が低い
  • メールの文章に棘がある為、顧客との長い付き合いができない

といった事象に至り、結果、待遇や貧富、機会の格差が生じることもあると私は思います。

ということで、私は「アナログデバイド」という言葉を造ってみました。

これからはデジタルデバイドを埋める為の弱者への対応はもちろん、アナログなスキルが足りてない人の格差というのも重要視していくべきかと考えます。

いかがですか?

よかったら、みなさん使ってみてください。