2010年7月21日水曜日

アクセシビリティ・チェックポイント(7)- 障がいの種類とその対応

(7)障がいの種類とその対応

障がいの種類は様々です。
障がい者手帳を持っていない方でも、Webサイトアクセスに不自由を感じている人はたくさんいます。今回はどういった方々の事を考えて、どのように対応すべきかをまとめたいと思います。

・目の見えない人

目の見えない方は、スクリーンリーダー、音声ブラウザ、点字モニタ等を利用します。キー入力は比較的問題無い方が多いですが、フォーカスが分からない事で今何を入力すべきか、欲しい情報にアクセスする為にはどうすれば良いかが分からないと不自由を感じます。また、リフレッシュ等の時間制限のあるページや、勝手にポップアップ画面が出るページ等、自分の意思以外でフォーカスが移動すると混乱をきたす場合があります。

 とるべき対応
  スクリーンリーダー等で読めるようなページにする
  画像やFLASHには代替テキストを用意する
  勝手にフォーカスを移動しない
 チェック方法
  実際にスクリーンリーダーで確認する
  テキストブラウザで疑似的に確認する

・視力の弱い人

見えるけども、小さい字がわからないという方です。これは極端に言うとメガネをかけている方も対象となります。文字が小さくて読みづらい、背景の模様と重なっている、文字を大きく出来ない等に不自由を感じます。

 とるべき対応
  CSS等、レイアウトを強制しない
 チェック方法
  CSSを使わないで表示してみる
  ブラウザの文字を大きくしてみて、他と重なったりしないか確認する

・色盲の人、色弱の人

クラスに一人はいると言われています。
色盲にはいろんな種類があります。また、それらを疑似的に見せるツールやブラウザも多数出ています。それらで確認して、読みづらいパターンがないか確認してください。

 とるべき対応
  CSS等、レイアウトを強制しない
  背景色、文字色が近いものは使用しない
 チェック方法
  CSSを使わないで表示してみる
  無料のチェックツールが多数出ています

・片手が不自由な人、両手が不自由な人

いろいろなパターンが考えられます。

 - 頭で操作する人
 - 足で操作する人
 - 声で操作する人
 - 舌で操作する人
 - 手が震える人
 - 事故で一時的に手が使えない人

あらゆる想定をして、対策を考える必要があります。

 とるべき対応
  時間制限がある場合は上記を想定して長い時間を確保する
  誤入力の際に最初から入力しなおしにならないようにする
 チェック方法
  実際に時間をかけてみる、間違ってみる
  左手のみで操作してみる
  ソフトウェアキーボードのみで操作してみる

・知的障がいを持つ人

わかりやすく作る事が必要です。どこをクリックすればどうなるか?なにを意味しているのか?想像が出来ること、また誰でも分かる文章にすることが重要です。
知的障がいの場合はどこまで対応すべきかが非常に難しい問題ですが、適当な操作で高額商品が購入できたり、契約したりということのないようにサイトを作る必要があります。

 とるべき対応
  難しい漢字にはふりがなをふる。
  略称や呼称を使用する場合は最初に正式名称を記載する。
 チェック方法
  アクセシビリティチェックツールで一部は対応可能


ほかにも複数障がいを持っている方など様々なパターンがありますが、まずは上記を参考に対応していただければと思います。

それでは。