2010年9月27日月曜日

障がい者を雇用して成功している会社

障がい者を雇用して成功している会社
~株式会社アイエスエフネットハーモニー~

先日、アイエスエフネットハーモニーという会社を訪問していろんな刺激を受けました。障がい者が本当に活き活きと働いていて結果、業績向上に大きく貢献している会社です。今回はこの訪問について少し書いてみたいと思います。

株式会社アイエスエフネットハーモニー
アイエスエフネットハーモニーのブログ


あいさつが気持ちいい

入るなり「こんにちは!」とみんな大きな声で迎えてくれました。それは最近のコンビニや居酒屋で見かける「ただ大きな声を出す」というものではなく、ちゃんとこちらに向かって伝わるように発せられたものでした。(そういえば最近こんな気持ちの良い挨拶は聞いた事がなかったな)とスタートから感心させられました。立ち上がって、こちらを向いて、「こんにちは!」と元気よくあいさつして、深くおじぎをする。たったこれだけの事を最近の企業では「忙しい」という理由でやらなくなっています。先日ブログで「アナログデバイド」(造語)という記事を書いたのですが、本当に実感させられました。どちらが障がいがあって、どちらが健常か分からなくなってきました。

複合型の雇用形態

この会社は身体、知的、精神に障がいのある人だけでなく、ニートや引きこもりといった方まで雇用し、無理の無いように親御さんと相談しながら60才まで長く勤務できるようにとの目標を持って運営されてます。ほとんどの企業では数年で辞めざるをえない状況になるらしいのですが、それでは親御さんは老後も安心できません。続けられるという事実が本人の自信にもつながり、親御さんの安心にもつながります。また、レジャーや恋愛、結婚といった「やりたい事」が金銭的な理由で出来ないというのも寂しいですし、みんなの税金で生活しているという意識はやはり精神衛生上良くないと思います。ですが、そのような国の体制がないというのも事実で、雇用をもっと増やしていく必要があるということです。

特技を活かした実務

障がい者といっても一般の人に負けない特技を持った方が多くいらっしゃいます。ただそれを活かせる環境を提供するのが難しいということでなかなか企業ではそのような業務には就けず、清掃や簡単な事務処理になってしまうことも多いとの事ですが、ここでは数学の得意な人にはプログラミングをやってもらい、最近ではプログラミングのインストラクターのような業務もこなしている人もいました。

一般の人の意識も変えてしまう障がい者パワー

私が最も興味を持った話ですが、障がいのある方は本当に勤勉で真面目で、その上、自分が失敗することを自覚している為、作業が慎重で結果信頼性がすごく良いという結果となっていました。それが一般の方にも良い影響を与えるようで、1週間のうち数時間を一緒に業務することで今までついつい煙草休憩に行って30分ぐらい雑談をしてしまうような社員も業務時間内は本当に真面目になったそうです。1週間のうちの数時間を一緒に業務する事自体は売上や利益にはほとんど貢献しないので、周りからは反対されたそうですが、やってみるとこの数時間分の元をとるどころか他の部分で無駄が無くなり、品質が良くなり、利益があがったそうです。これはどの企業でも実施して見る価値はあるのではないでしょうか?

普通の生活でも積極的に接触を

電車の中やレジャー中に障がいのある方に会ってもついつい目をそらしがちで、どのように接触して良いか分からない事もあると思います。それは自分にとっても相手にとってもすごく寂しい状況です。普通の時から接触している人は何も考えなくても自ら接触していきます。自分もそうなりたいと思います。

アクセシビリティの観点から協力体制を

私自身、今後も今の気持ちを忘れないように、時々訪問させていただき、いろいろと教えて欲しい欲求にかられています。その為にも私も雇用に役にたてればといろいろと考えています。まず考えている事は、アクセシビリティ対策を考えている企業のWebサイト担当者との懸け橋になって、実際に障がいのある方はどれくらいサイトを不便に感じているのかをサービスとして提供できればと考えています。他にもいろいろと考えればアイデアは出てくると思います。皆さんもアイデアや、役に立ちたい、アクセシビリティ調査を依頼したい等ございましたら、私宛てでかまいませんのでご相談いただければと思います。可能な限り協力し、雇用を増やしていければと思います。

いろいろと書きたい事はまだまだありますが、本日はこのあたりで。
それでは。